濃度が不足する新型コロナワクチンを接種した疑いについて

濃度が不足する新型コロナワクチンを接種した疑いについて

 令和3年9月16日15時過ぎ、国保大網病院にて新型コロナワクチンの1回目の個別接種を受けられた24名の内、6名の方に濃度不足のワクチンを接種した疑いがあることにつきまして、抗体検査を実施した結果、十分な抗体量が生成されていることが判明いたしました。24名の皆様、そしてご家族の皆様には、ご心配をおかけしましたこと、改めて深くお詫び申し上げます。
 今後、再発防止の徹底はもとより、市民病院として地域の皆様に信頼される医療機関であることを目指し、病院職員一丸となって職務に邁進してまいります。

大網白里市長
大網病院長

1 経過

・令和3年9月16日(木)15時からの接種予定者は78名。
・ワクチン13本、注射器78本及び希釈用の生理食塩水を用意。
・ワクチン1本を生理食塩水1.8㎖で希釈し、注射器に0.3㎖を順次充填。
・78本の注射器に充填した後、ワクチンが1本(注射器6本分)残った。
・78本の内、6本は濃度不足と判断し、ワクチン接種を中断。
・中断時点において、78名の内24名の方に接種済。
・残りの54名について、当院保管のワクチンを用いて新たに作成し、接種した。

2 原因

 ファイザー社製のワクチンは、バイアルに規定量の生理食塩水を注入して希釈した後、指定の量を注射器に充填し、接種を行っています。
 本件は、注射器に充填した後のバイアルに生理食塩水を注入してしまったと思われます。希釈前のバイアルと注射器に充填した後のバイアルが作業台のトレイで混同してしまったことが原因と考えております。

3 今後の改善策について

 希釈前のバイアルと注射器に充填した後のバイアルを明確に分けること、希釈から充填までの手順を改めて確認することを徹底いたしました。
 また、本件担当部署の問題とせず、当院の医療安全対策委員会において引き続き検証し、病院全体の安全管理に対する意識高揚を図ります。

4 濃度が不足するワクチンを接種された可能性のある24名への対応について

 濃度が不足するワクチンを接種した場合、健康被害が生じる可能性はありませんが、十分な抗体が生成されない可能性があります。
 対象の皆様には、予定どおり10月7日(木)に2回目のワクチン接種をし、その際に皆様のご都合を伺い、10月25日(月)~29日(金)の間に抗体検査を実施いたしました。

5 結果

 抗体検査の結果、十分な抗体量があることが判明したことから、対象の皆様にお知らせするとともに、改めてお詫び申し上げました。